その後も、宋詩選は少しづつ読んでいますが、早くも休憩 
中唐の鬼才、李賀の詩を読む機会がありましたので、そこらへんの話題を少々...
李賀と青空文庫作家との結びつきで言えば、なんといっても、李賀の愛読者の泉鏡花でしょう。「春昼」の中では、李賀の詩を引用していますが、不完全なので原文(旧字、一部画像化)と読み下し文(新字)を載せてみますので、参考にしてください。
宮娃歌 李賀
蠟光高懸照紗空 花房夜擣紅守宮
象口吹香毾
暖 七星挂城聞漏板
寒入罘罳殿影昏 彩鸞簾額著霜痕
啼蛄弔月鉤欄下 屈膝銅鋪鎖阿甄
夢入家門上沙渚 天河落處長洲路
願君光明如太陽 放妾騎魚撇波去
宮娃歌 李賀
蠟光 高く懸かり 紗を照らして空しく、
花房 夜擣く 紅守宮。
象口 香を吹き 毾
暖かかに、
七星 城に挂りて 漏板聞ゆ。
寒は罘罳に入りて 殿影 昏く、
彩鸞簾額 霜痕を著く。
啼蛄 月を弔う 鉤欄の下、
屈膝 銅鋪 阿甄を鎖す。
夢に家門に入りて 沙渚に上り、
天河 落つる処 長洲の路。
願わくば 君の光明 太陽の如くなれ、
妾を放ち 魚に騎り 波を撇ちて去らしめむことを。
意訳的な翻訳は、詩人たちの部屋「宮女伝説」にあります。
李賀は、唐の「大奥」の現状を「紅守宮」(女性の貞操を守るという残酷な試験薬)というキーワードで告発し、最後には、宮娃歌(女性たちの願い)として、家に帰ることだけを夢見る彼女たちの思いを、躍動するような「波を撇ちて去らしめむ」との表現しています。
気が向けば、これからも青空文庫の作家や作品での「漢詩」に関する話題を続けたいと思っています。